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リースバック契約の注意点

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皆様こんにちは

奈良市富雄の行政書士 松岡です。

最近、「リースバック」という言葉を

よく耳にするようになりました。

新聞でもたびたび目にします。

●リースバックとは?

自宅を不動産会社などに売却した後、

賃貸契約を結んでそのまま住み続けられる

仕組みです。

自宅に住み続けたまま資金調達ができます。

【向いている人】

*家を遺す必要がない人

*自由に使えるまとまった資金を得たい

という、手元の金融資産に不安がある人

【特徴】

住宅ローンや固定資産税など、

自宅を所有していたときにかかっていた維持費の負担をなくせる。

ただ、リースバック後には家賃支出が発生してしまうため、

売却資金が家賃でどんどん目減りしてしまうという不安があります。

老後の資金確保などに活用される方も増えていますが、

実は思わぬトラブルも報告されています。

●リースバックの代表的なトラブル例

【契約更新ができなかった】

リースバックでは、ほぼ半分の割合で

定期借家契約が使われます。

定期借家契約は、原則として契約期間満了で終了しますので、

退去しなければなりません。

「定期借家契約でも再契約できる」と聞いていたのに、

契約満了時に再契約を断られトラブルになることがあります。

【家賃が突然上がる】

契約時の家賃は抑えられていても、

市場価格に合わせて家賃が引き上げられることも。

年金生活の高齢者などにとっては、大きな負担となります。

【契約内容が不透明】

・修繕費の支払いを求められた

通常の賃貸借契約では、

借主の故意過失によらない設備の故障等にかかる修繕費は

貸主が負担することが一般的です。

しかし、リースバック契約においては、

売却後も元所有者が住み続けることから設備等の不具合の発見が難しく、

特約で借主(元所有者)が修繕費を負担すると定められるケースが

ほとんどです。

・将来的に物件が転売されてしまい、新しい所有者から

立ち退きを求められた

十分に確認しておかないと

後で「話が違う」と後悔することに。

●契約前にチェックすべきポイント

*契約の種類(普通借家か定期借家か)

*契約期間と更新の有無

*家賃の変更条件

*物件の将来的な売却の可能性

*退去を求められる可能性と時期

*修繕費の負担割合

契約内容に不安がある場合は、

事前に専門家に相談することをおすすめします。

不安のない老後のために、

制度や契約内容を正しく理解して備えましょう。