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宿泊業の今

皆様こんにちは。

奈良市富雄の行政書士 松岡です。

2025年、訪日外国人の数が初めて4,000万人を超えました。

インバウンド消費も拡大し、

日本の観光業は一見すると好調に見えます。

しかし、その受け皿となる宿泊業の現場では、

必ずしも恩恵が十分に行き渡っているとは言えません。

財務省の法人企業統計によると、

2024年度の宿泊業の売上高営業利益率は6.6%でした。

これはサービス業全体の平均(8.1%)を下回り、

新型コロナウイルス禍前の2017年度(7.2%)にも届いていません。

訪日客が増えている一方で、収益力の回復は道半ばといえます。

賃金水準も依然として低い状況です。

観光庁が賃金構造基本統計調査などを基に分析したところ、

2024年における従業員10人以上の

宿泊業の平均賃金は390万円でした。

全産業平均の527万円と比べると、2割以上低い水準です。

コロナ禍後の需要回復で現場の負担は増す一方、

人手不足は深刻化しています。

2024年6月末時点の宿泊・飲食サービス業の欠員率は4.4%と、

全産業平均(2.9%)を大きく上回りました。

政府は今後、訪日外国人を6,000万人まで増やす目標を掲げています。

その実現には、待遇改善による人材確保に加え、

設備投資による生産性向上、そして客単価の引き上げが欠かせません。

最近、宿泊料金の上昇を実感する場面が増えています。

その背景には、こうした人手不足や賃金、収益構造の問題があります。

事情を知ると、宿泊料の値上がりも

また違った見え方をするのではないでしょうか。