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皆様こんにちは。
奈良市富雄の行政書士 松岡です。
韓国で、結婚していない男女の間に生まれる「非婚出産」が
急速に増えています。
韓国統計庁が8月末に発表した「2024年出生統計」によると、
法律上の婚姻関係にない男女の間に生まれた婚外子は約1万4千人で、
全出生数の5.8%に達しました。割合が5%を超えたのは初めてで、
2016年の1.9%から毎年最高値を更新しています。
韓国では2008年、家族制度に関する大きな変革がありました。
戸籍制度を廃止し、母親が単独で出生届を出せるようになったことで、
非婚女性の出産をめぐる制度的なハードルが下がりました。
また、社会的な要因も背景にあります。
住宅価格の高騰で新居を持ちにくくなっていることや、
若い女性の経済的自立の進展などから、「結婚してから子どもを持つ」
という儒教的な価値観に変化が生じています。
とはいえ、婚外子の割合は依然として欧米諸国に比べ低く、
OECD加盟国で韓国より低い水準にあるのはトルコと日本の2か国のみです。
韓国政府も社会の変化に対応するため、現行法制の見直しに着手しています。
ただし、少子化の流れそのものは止まっておらず、韓国の合計特殊出生率は
依然として世界で最も低い水準にあります。
社会や制度の変化が、今後の出生率の回復につながるのか。
韓国社会の行方が注目されています。