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日別アーカイブ: 2026年9月1日

東京おもちゃショーから考える

皆様こんにちは。

奈良市富雄の行政書士 松岡です。

先日、「東京おもちゃショー2026」が開催されました。

「おもちゃショー」と聞くと、

子ども向けのおもちゃが並ぶイベントをイメージする方も多いかもしれません。

東京おもちゃショーは、

玩具メーカーなどが新商品や注目商品を発表する、

国内最大規模の玩具見本市です。

メーカーにとっては、単に商品を展示する場所ではありません。

小売店や流通関係者との商談の場であると同時に、

メディアや消費者に「これから何が流行するのか」を

発信する場でもあります。

そんな今年のおもちゃショーで、

改めて注目されていたのが「ボードゲーム」です。

 

ボードゲームに起きている変化

ボードゲームというと、

昔ながらの「人生ゲーム」や「すごろく」のようなものを

思い浮かべる方も多いでしょう。

しかし、最近のボードゲームはかなり変化しています。

その一つが、「短時間で遊べること」です。

15〜30分程度で一つのゲームが完結するなど、

短時間で楽しめる商品が増えています。

これは、最近よく使われる「タイパ(タイムパフォーマンス)」

という考え方とも関係しています。

限られた時間の中で、できるだけ効率よく楽しみたい。

動画も音楽も買い物も、短時間で楽しめるサービスが増えている中で、

ボードゲームにも同じような変化が起きているようです。

ただし、ここで面白いのは、ボードゲームが単純に

「効率」を追求しているわけではないことです。

 

「短時間」なのに、人と一緒に楽しめる

スマートフォンやゲーム機が普及した現在、

ゲームそのものを楽しむだけなら、一人でも簡単にできます。

それでもボードゲームが注目されている理由の一つは、

人と同じ場所で遊ぶことにあります。

カードを引いたり、相談したり、笑ったり、失敗したり。

同じゲームをしていても、

その場にいる人との会話や反応まで含めて楽しむことができます。

特に協力してゲームを進めるタイプの商品などは、

「勝ち負け」だけではなく、

参加者同士で一緒に盛り上がれることが魅力になります。

つまり最近のボードゲームは、

「時間はかけたくない。でも、人との時間は楽しみたい」

という、一見すると相反するニーズに応えようとしているのかもしれません。

 

大人が楽しめるボードゲームも増えている

もう一つの変化が、大人向けの商品が増えていることです。

例えば、投資やビジネスなど、大人が普段から関心を持っているテーマを

取り入れたゲームも登場しています。

「子どもの遊び」というイメージから、

「大人も楽しめるコミュニケーションツール」

へと、ボードゲームの位置づけが広がっているとも考えられます。

また、人気のゲームやキャラクターなどのIP(知的財産)を

ボードゲームに取り入れる動きもあります。

知っているキャラクターや作品が使われていれば、

これまでボードゲームに興味がなかった人にとっても、入り口になります。

 

なぜ、これほど商品が増えているのか

ボードゲーム市場では、商品の数そのものも増えています。

2024年時点で、企業が市販する商業用ゲームの点数は

10年前の約3.2倍になったとされています。

その背景には、デジタルゲームとは異なる商品開発のしやすさもあります。

もちろんヒット商品を作るのは簡単ではありません。

しかし、デジタルゲームのように大規模なシステム開発や

巨額の開発費が必ずしも必要ではなく、

アイデアやルール、デザインなどを工夫することで商品化を目指せます。

そのため、大手企業だけでなく、

新しいアイデアを持つメーカーやデザイナーが参入しやすい市場になっています。

 

「おもちゃ」から見える時代の変化

東京おもちゃショーを見ていると、

単に「新しいおもちゃが登場している」というだけではないことに気づきます。

そこには、今の消費者が何を求めているのかが表れています。

今回のボードゲームでいえば、

・短時間で楽しめる

・ルールが分かりやすい

・大人も楽しめる

・人と一緒に楽しめる

・知っている作品やキャラクターが使われている

といった方向です。

これはボードゲームだけの話ではありません。

忙しくなった生活の中で、「時間をかけずに楽しみたい」

という需要がある一方で、

スマートフォンなどでは得にくい「人とのつながり」も求められている。

その両方を満たす商品が、これからさらに増えていくのかもしれません。

東京おもちゃショーは、こうした新しい商品やアイデアが集まり、

これからの「遊び」の方向性を知ることができる場所でもあります。

普段何気なく遊んでいるおもちゃにも、

実はその時代の生活スタイルや価値観の変化が映し出されています。

「短時間で楽しみたい。でも、誰かと一緒に楽しみたい。」

そんな今の時代の感覚が、

ボードゲームの新しい流行にも表れているように感じます。