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皆様こんにちは。
奈良市富雄の行政書士 松岡です。
朝のコンビニに、ちょっとした変化が起きています。
ファミリーマートが9月15日から始めたのが
「朝ファミマのコンビ割」です。
午前5時から11時までの時間帯に、対象のおむすびまたはパンと、
対象のお茶・紅茶またはコーヒーを組み合わせると、
2品が一律250円(税込)になります。
対象はおむすび・パン13種類と飲料9種類。
組み合わせは117通りあります。
期間を区切ったキャンペーンではなく、
利用状況を見ながら継続する予定とされています。
例えば「おむすび+お茶」「パン+コーヒー」といった、
いかにも朝食らしい組み合わせを250円で購入できるわけです。
ローソンでも9月8日から21日まで、
午前5時~10時59分の時間帯に、
対象のベーカリーと「マチカフェ」のドリンクを
一緒に購入すると30円引きになるキャンペーンを実施していました。
こうした動きの背景にあるのが、拡大を続ける「朝食市場」です。
5,000億円を超えた外食の朝食市場
サカーナ・ジャパンの調査によると、
2024年10月~2025年9月の外食業態における朝食市場規模は5,347億円。
前年比3.2%増となっただけでなく、2019年同期比では24.5%増加し、
2014年の調査開始以来、過去最高の規模となりました。
朝食というと、以前は「家で食べるもの」というイメージが
強かったかもしれません。
しかし現在では、マクドナルドの「朝マック」や
モスバーガーの「朝モス」、ファミリーレストランなど、
朝食を提供する外食店が身近にあります。
モスバーガーも2026年3月、「朝モス」をリニューアルし、
朝食メニューを強化しました。
背景として、ワークスタイルの多様化などによる
朝食需要の広がりを挙げています。
つまり、「朝に何を食べるか」という市場そのものが
大きくなっているのです。
なぜ朝食を外で食べる人が増えているのか
もちろん、
「家で朝食を食べる人がいなくなった」
という単純な話ではありません。
ただ、生活スタイルが変わるなかで、
朝食の選択肢が増えていることは確かです。
大きいのは、共働き世帯や単身世帯の増加などによって、
朝の時間の使い方が変わっていることでしょう。
朝食を作るとなれば、
「何を作るか考える」
↓
「食材を準備する」
↓
「調理する」
↓
「食べる」
↓
「片付ける」
という時間が必要になります。
一方、コンビニなら出勤や通学の途中で購入できます。
外食なら、店に入って注文すれば食事ができます。
「朝食そのものを省略する」のではなく、
「朝食にかける手間を減らす」という選択肢が広がっている
とも考えられます。
ここには、最近よく聞く「タイパ(タイムパフォーマンス)」
という考え方も関係していそうです。
「安さ」だけではなく「分かりやすさ」も重要
今回のファミリーマートの取り組みで面白いのは、
単純な値引きではなく、「朝食のセット」を分かりやすく作っていることです。
おむすびとお茶。
パンとコーヒー。
朝に買いそうな組み合わせを「250円」と明確にすることで、
消費者にとって選びやすくなります。
物価高が続くなかでは、価格を意識して買い物をする人も増えています。
ファミリーマート自身も今回の施策について、
物価高によって生活防衛意識が高まっていることを背景として挙げています。
「何となくコンビニに寄る」のではなく、
「朝食を250円で買えるから、今日はファミマに寄ろう」
という行動につながれば、店舗側にとっては
新しい来店習慣をつくるきっかけになります。
「家族そろって朝ごはん」は当たり前ではなくなった?
少し前まで、「朝ごはんは家族そろって食べる」というイメージがありました。
もちろん今でもそうした家庭はあります。
ただ、共働き、単身世帯の増加、働き方の変化などによって、
家族全員が同じ時間に朝食を取ること自体が難しくなっています。
子どもは学校へ。
夫婦はそれぞれ仕事へ。
一人暮らしなら、自分の予定に合わせて朝食を取る。
そう考えると、「朝食をどこで食べるか」という問題は、
単なる食品市場の話ではありません。
私たちの生活時間や家族の形が変わってきた結果として、
朝食の取り方も変わってきた、と見ることができます。
そして、そこに企業が新しい商機を見つけています。
コンビニにとって「朝」は新しい競争の舞台
これまでコンビニというと、昼食や夕食、
ちょっとした買い物というイメージが強かったかもしれません。
しかし、朝食市場が5,000億円を超える規模まで成長していることを考えると、
「朝」という時間帯も大きな市場です。
ファミリーマートは250円のセット。
ローソンは朝限定のパン+マチカフェの値引き。
外食チェーンも朝食メニューを強化する。
こうして見ると、朝の限られた時間をめぐって、
コンビニと外食の競争が少しずつ強くなっていることが分かります。
そして、この競争で重要なのは、単に「安い商品を売る」
ことだけではないのかもしれません。
忙しい朝に、
「早く買える」
「選びやすい」
「価格が分かりやすい」
「いつもの場所で買える」
という便利さそのものが価値になります。
「朝ごはんは家で食べる」。
そんな昔からの習慣が、少しずつ形を変えています。
今回のコンビニ各社の動きは、朝食市場をめぐる競争であると同時に、
私たちの生活時間の変化を映し出しているのかもしれません。