
皆様こんにちは。
奈良市富雄の行政書士 松岡です。
電子図書館を導入する自治体が、
1月1日時点で全国の34.2%、611自治体になりました。
5年前と比べると約4倍です。
人口減少が進む中、街から書店がなくなるケースも増えています。
そんな中で、電子図書館は「本に触れる機会」を
地域に残す仕組みとして広がってきました。
電子図書館は、自治体が住民にIDを発行し、
専用サイトで電子書籍を無料で読める行政サービスです。
紙の本と同じように、自治体が書籍を購入して運営しています。
長野県では、市町村と共同で電子図書館を運営し、
県内全域をカバーしています。これは全国で唯一の取り組みです。
リアルな図書館がない生坂村では、郷土資料をデジタル化し、
観光PRにも活用しています。
本を「読む」だけでなく、地域の魅力を伝える役割も担い始めています。
一方で、課題もあります。
多くの電子書籍は、2年間で最大52回までという
貸し出し制限があります。
人気の本はすぐに上限に達し、
あまり読まれなくても2年で閲覧権が切れてしまいます。
蔵書を維持するには、継続的な購入が必要です。
また、ある程度の冊数がそろわないと利用が広がりにくく、
単独で運営する場合、調達費だけで
年間2000万円ほどかかるとされています。
電子書籍は再販制度の対象外で、
自治体向けの価格は紙の本の2〜3倍になることも
珍しくありません。
海外では、米国の公立図書館の約9割が電子書籍サービスを
導入しています。
日本でも導入は進んでいますが、まだ発展途上と言えそうです。
電子図書館を地域に根付かせていくためには、
出版社との調整や、調達費への支援など、国の後押しも欠かせません。
住んでいる場所に関係なく、
本に出会える環境をどう守っていくのか。
電子図書館は、その答えを探る取り組みの一つになっています。