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日別アーカイブ: 2026年6月9日

工業高校離れ

皆様こんにちは。

奈良市富雄の行政書士 松岡です。

近年、全国的に「工業高校離れ」が

加速しています。

しかしその一方で、製造業や建設業、

インフラ業界では深刻な人材不足が進行しており、

日本社会は大きな矛盾を抱えています。

2026年度入試では、全国の公立工業高校で

39都道府県が定員割れとなりました。

5年前と比べると志願者数は約14%減少しており、

「普通科進学」が主流になっています。

高校授業料無償化の影響もあり、

私立普通科へ進む流れが強まっています。

しかし現実の社会では、ものづくり人材の価値は

むしろ上昇しています。

工業高校卒業者への求人倍率は

2025年時点で31.9倍と過去最高水準となり、

高卒全体平均の7倍超。

企業側は「現場で働ける若手」を確保できず、

2040年には工業系人材が91万人不足するとの

推計もあります。

特に地方では影響が深刻です。

工場やインフラを支える現場人材が減少し、

技術継承や地域産業の維持そのものが

難しくなりつつあります。

さらに興味深いのは、工業高校卒業者は

離職率が低いという点です。

3年以内離職率は16.3%と、

高卒全体の約38%を大きく下回っています。

つまり、「安定して長く働ける職種」が多いにもかかわらず、

その魅力が十分伝わっていないのです。

AI時代になるほど、実際に設備を動かし、整備し、修理し、

現場を支える「代替しにくい技術」の重要性は高まります。

文部科学省も2026年度から、

専門高校改革のための基金を活用し、

最先端設備の導入やカリキュラム改革を進める方針です。

「とりあえず大学に進学」から

「どんな技術を持つか」が重要な時代へ。

工業高校や専門教育の価値を、

社会全体でもう一度見直す時期にきているのかもしれません。