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皆様こんにちは。
奈良市富雄の行政書士 松岡です。
海外赴任といえば「日本人学校」という選択が
当たり前だった時代がありました。
でも今、その前提が少しずつ変わり始めています。
海外にある日本人学校の生徒数は、
この10年でおよそ2割減少しています。
2023年時点で在外教育施設(日本人学校や補習授業校)に
通う子どもは約4万人いますが、
日本人学校を選ぶ家庭の割合は以前より低くなっています。
背景にはいくつかの変化があります。
まず、企業の海外戦略の変化です。
かつてのような積極的な拡大路線から、現状維持へ。
駐在員数は以前の様には伸びず、
さらにコロナ禍を経て単身赴任が増え、
家族帯同を控えるケースも目立つようになりました。
次に、教育の選択肢が広がったことがあげられます。
英語力や国際的な人脈づくりを重視し、
日本人学校ではなく現地校やインターナショナルスクールを
選ぶ家庭が増えています。
特にアジア圏では、欧米系より比較的費用が抑えられる
インド系インター校に通う日本人が増えるなど、
新しい流れも生まれています。
そして、見逃せないのが日本国内の少子化です。
海外に出る学齢期の子どもそのものが減っているという、
構造的な問題もあります。
こうした変化は、学校運営にも影響を与えています。
生徒が減れば授業料収入も減り、
小規模校では校舎の維持や教員確保が難しくなります。
存続の危機に直面する学校も出てきています。
その一方で、「選ばれる学校」になるための取り組みも
始まっています。
文部科学省は「在外教育施設未来戦略2030」を掲げ、
ICT環境の整備や現地校との交流強化など、
時代に合った学校づくりを進めています。
また、日本にゆかりのある外国籍の子どもや、
日本語を学びたい現地の子どもを受け入れる動きも
広がっています。
今回の生徒減少は、人数の問題だけではないのかもしれません。
インターネットやSNSの普及で情報が簡単に手に入るようになり、
教育の選択肢も比較できる時代になりました。
「みんなと同じだから安心」という考え方から、
「わが家に合うかどうか」を重視する時代へ。
そうした価値観の変化に日本人学校がどう対応していくのか。
日本らしさと国際性の融合を求める海外の日本人学校の変化は、
これからの日本の教育の姿を映しているのかもしれませんね。