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日別アーカイブ: 2025年12月3日

エッセンシャルワーカー不足問題

皆様こんにちは。

奈良市富雄の行政書士 松岡です。

日経新聞の労働力調査によると、転職者は24年まで3年連続で増加しました。

しかし、AI普及で余剰が指摘される事務職・生産職から、

介護や公共交通などの「エッセンシャル職」への労働移動は進んでいません。

日経の分析では、21〜24年に転職した約840万人のうち、

エッセンシャル職に移ったのは13%にとどまります。

事務・生産職の内部移動は3割を超えている一方、

非エッセンシャル職との壁は依然として高い状況です。

その背景には、待遇差があります。

日経が約1,200万件の求人情報を調べたところ、

25年4月の正社員求人では、エッセンシャル職の平均賃金(下限月給)は

非エッセンシャル職より約1割低いことが分かりました。

かつては過疎地の課題だった人手不足が、次のように都市部にも広がっています。

•東京都内ではバスの運転手不足により路線廃止・減便が相次ぐ

•西東京市では学校給食の人員確保ができず、弁当支給で対応

生活に直結するサービスの安定供給に、すでに支障が出始めています。

リクルートワークス研究所によれば、エッセンシャル職の不足は今後も深刻化し、

40年には470万人が不足すると予測されています。

必要な人員の8割しか確保できなくなる計算です。

高齢者比率の伸びが鈍化してシニアの就労にも限界がある中、

介護職も24〜40年に179万人から171万人へ減少すると見込まれています。

働き手の介護離職はすでに年10万人規模で、

放置すれば企業の人手不足に連鎖しかねません。

政府の「骨太の方針」でも、エッセンシャル職の処遇改善が明記されました。

加えて、デジタル技術を活用する「アドバンスト・エッセンシャルワーカー」の

育成が進められています。

介護ロボットやICT機器の活用により、職の魅力が高まると期待されています。

経済産業省は、このまま生活サービスが不足すると、

40年の実質GDPが最大76兆円減少すると試算しています。

もはや国全体の課題であるエッセンシャルワーカー不足。

人々の生活を支える仕事ほど人が集まらないという矛盾。

デジタル化や処遇改善が本当に現場の魅力につながるのか、

今後の進展をしっかり見ていきたいところです。