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日別アーカイブ: 2026年1月9日

「現代の国語」に小説が戻ってきた理由

国の教育方針のもとで「実用文を扱う」とされ、

一部の高校教科書から姿を消すはずだった小説が、いま再び注目されています。

2022年度から、高校の国語は

* 実用的な文章を中心に学ぶ「現代の国語」

* 小説や古文・漢文を学ぶ「言語文化」

この2科目が必修となりました。

文部科学省は導入前の説明会で、「「現代の国語」に小説が入る余地はない」と

強調していたとされ、多くの出版社はその説明を受け、

小説の掲載を見送ったといいます。

ところが実際には、小説をあえて掲載した教科書が検定に合格し、

採択で高いシェアを獲得しました。

編集現場からは「説明と違うのではないか」と戸惑いの声も上がりました。

文科省はその後、「小説の掲載は本来想定していなかったが、

「書く」「話す」の学習で扱うことまで禁じていたわけではない」と説明し、

当初の説明については「考え方が十分に伝わっていなかった」と釈明しています。

そして2025年の教科書検定では状況が変わります。

他の出版社も巻き返しを図り、「現代の国語」に小説を掲載する教科書が

大幅に増えました。

背景には、

実用文だけでは伝わりにくい

「言葉の背景や人の気持ちを想像する力」を

小説を通じて育てたいという、現場の声があります。

実用的な文章を読む力が大切なのは言うまでもありません。

ただ、文字離れが進む今だからこそ、小説を読みながら

登場人物の感情や行間に思いを巡らせ、

「この言葉にはどんな意味があるのだろう」と考える時間も、

これまで以上に貴重になっているのではないでしょうか。

小説が再び教科書に戻ってきた流れは、

そんな原点を見直す動きの表れではないかと感じます。