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月別アーカイブ: 2025年12月

新卒採用で広がる人材紹介エージェント

近年、新卒採用でも人材紹介エージェントを利用する企業が増えています。

採用一人あたりの紹介料は100万円前後と高額ですが、

それでも「優秀な人材を確保したい」という企業の思いが背景にあります。

中には一年目から年収1500万円を提示するような好待遇求人もあり、

企業側の本気度が伺えます。

【 なぜここまで人材紹介が広がっているのか】

学生優位の売り手市場が続き、新卒の採用難易度が年々上がっています。

そのため、企業はエージェントの発掘力に期待し、

早期から学生と接点を持とうとする動きが強まっています。

【問題点】

利用が増える一方で、次のようなトラブルも見られます。

*エージェントが学生の希望とは違う企業を強く勧める

*他社で就職活動をしないよう促す「オワハラ」

*会社のノルマ達成のため、学生の意思を尊重しない対応がある

人材紹介会社の内部でも「無理に企業をすすめるケースがある」との声は

少なくないようです。

【 学生が大切にしたい自分軸】

こうした環境だからこそ、学生自身がしっかり業界や企業を調べ、

「自分が何を大切にしたいのか」を言語化することがとても大切になります。

迷ったときは、

*大学のキャリアセンター、就職課の専門スタッフ

*信頼できる大人

など、利害関係のない相談先を頼るのも良い方法です。

【焦らず、自分のための就職活動を】

就職活動は、自分自身を見つめ直し、将来を考える大切な機会です。

まわりと比べて焦る必要はありません。時間をかけてじっくり考え、

自分で納得のいく選択ができれば、それが一番の成果だと思います。

美容医療の現実

皆様こんにちは。

奈良市富雄の行政書士 松岡です。

国民生活センターによると、美容医療を巡る相談件数は

この10年でおよそ5倍に増え、後遺症に関する相談も倍増しています。

最近では、美容医療のトラブルに対応するため、専用の救急外来を設けて

クリニックと連携する動きもみられます。

しかし、自由診療の後遺症患者を受け入れる医療機関はまだ十分とは言えません。

厚労省の調査では、麻酔を使って施術するにもかかわらず、

医師が麻酔に関する研修を受けていない美容クリニックが約6割に上りました。

施術後の診察ルールが設けられていないケースも多く、

3割以上は後遺症が起きた際に連携する医療機関がないという結果でした。

こうしたトラブル増加を受け、厚労省は昨年6月から

「美容医療の適切な実施に関する検討会」を開催。

報告書では、医療機関に対し年1回の安全管理報告や、

後遺症への対応指針の策定などを求めています。

美容医療は気軽に受けられるイメージがありますが、

医療行為であることに変わりありません。

合併症やトラブル時の対応を事前に確認し、

安心して受けられる体制が整っているかどうかを

見極めることが大切です。

後悔しないためにも、下調べを丁寧に行っておきたいですね。

最近の若者のお金事情

皆様こんにちは。

奈良市富雄の行政書士 松岡です。

本日は最近の若い世代の家計についてのお話です。

今まで子どもが小学校を卒業するまでが『お金をためる時期』

と言われてきました。

しかし最近は、小学校中学年までにその期間が短縮されているといいます。

これは、主に30代の子育て世代の家計環境が大きく変化したことを

映し出しています。

【30代は働き方の変革世代】

今の30代は、かつて女性の就業率が結婚・出産期に大きく落ち込む

「M字カーブ」がほぼ解消した世代です。

初婚年齢は2024年で妻が29.8歳、夫が31.1歳、初産も31.0歳と、

30代が出産・育児のピークになっています。

働き盛りの30代が共働きで子育てできるよう、社会全体で働き方改革が進み、

男性の育休取得率も向上。待機児童の問題もかつてより改善しました。

【家計の負担も30代に集中】

社会は良くなったものの、誤算もあります。

それは、30代に次のような経済的負担が集中しているという現実です。

*学童保育

*ベビーシッター

*習い事

*食費・生活費の上昇

共働きで「2馬力」で働いても、

家計がなかなか楽にならない家庭が多く見られます。

【「M字」は解消したが、「L字」が残る】

女性の就業環境が改善したとはいえ、女性の正規雇用率は

20代後半をピークに下がる「L字カーブ」が依然として残っています。

結婚・出産後にキャリアをセーブした結果、

昇給や昇格のチャンスが減る「職業的ペナルティ」が発生し、

これが家計に影響を与えています。

【いま問題視される「母の罰」】

出産を経て女性の収入が減る現象を「母の罰(Motherhood Penalty)」と

呼ぶそうです。あまりいい響きではありませんね。

これは30代女性の消費・投資意欲の減退にもつながり、

日本の消費全体にも影響する問題です。

【豊かな消費生活のカギ】

これからの日本の消費生活を豊かにするためには、次の2点が重要になります。

*女性が正社員として働き続けられる環境づくり

 保育インフラの拡充、柔軟な働き方、昇進を妨げない評価制度など。

*物価上昇を上回る賃上げの実現

 可処分所得が増えれば、家計に余裕が生まれ、お金を使う好循環が生まれます。

家計のお金事情は直接経済の活性化にも関わってきます。

国や企業の取り組みに注目していきたいと思います。

オンライン化する公正証書遺言

皆様こんにちは。

奈良市富雄の行政書士 松岡です。

近年、相続をめぐるトラブルを避けたいという意識が高まっており、

公正証書遺言の作成件数は年々増加しています。

国民生活センターによると、公正証書遺言は2024年に

12万8000件と過去最高を記録しました。

相続紛争の防止策として、遺言書を残すことの重要性が

より強く認識されているためです。

これまで、公正証書遺言の原本作成は、公証役場で公証人と対面し、

署名押印するのが原則でした。

しかし、2024年10月からは全国で順次、

オンラインによる公正証書遺言の作成が可能となっています。

【オンライン公正証書遺言の作成手順】

オンラインで作成する場合、流れは次のとおりです。

1.まずメールで公証役場へ申請する

2.電子署名等による本人確認を経て、公証人と遺言内容(案)を検討する

3.案文が確定すれば、ウェブ会議で原本を作成する日程を調整する

4.ウェブ会議には、本人・公証人・証人が参加する

5.公証人が案文を読み上げ、本人が内容を再確認する

6.修正がなければ、公証人が案文をPDF化し、画面で共有する

7.参加者全員が電子署名を行う

作成された原本はPDFの形式で、日本公証人連合会のクラウドに

保管されます。

本人が希望する場合は、メールを介して正式な書面を

ダウンロード・交付してもらうことも可能です。

【利用のメリットと注意点】

オンライン化により、高齢者の方や遠隔地にお住まいの方にとって、

従来のように役場まで出向く負担が軽減されるという大きなメリットが

あります。

一方で、オンラインを利用するためにはいくつかの条件があります。

公証人が案件ごとに要件を確認し、オンラインでの作成が相当と

判断した場合に限り利用が認められます。

また、遺言をめぐる争いを防ぐため、ウェブ会議の利用には

「本人からの申し出」が必要とされています。

相続人や家族などの利害関係者が同席することは認められていません。

これは、利害関係者の存在によって意思確認が妨げられることを

避けるためとされています(日本公証人連合会)。

ウェブ会議の開始時には、本人に部屋を全方位で撮影してもらったり、

証人に本人と同じ場所から参加してもらったりと、

本人の真意を確認するための手順が設けられています。

オンラインによる遺言書作成は、手間や負担を減らせる便利な仕組みとして

今後広がっていくと思われます。

しかし、どれほど便利になっても、遺言書は「本人の真意を確実に残すこと」

が最も重要です。

争いを避けるために作成した遺言書が、かえって新たなトラブルの火種とならないよ
う、

オンラインであっても対面であっても、しっかりと本人の意思を確認したうえで

作成することが大切です。

当事務所では、遺言書作成に関する手続きのサポートを

しております。

お気軽にご相談ください。

公営住宅の再生

皆様こんにちは。

奈良市富雄の行政書士 松岡です。

近年、かつてのような団地の賑わいが少なくなってきたと

感じる方も多いのではないでしょうか。

国土交通省の調査では、公営住宅の空き家が

2023年度に全国で5万戸を突破し、

空き家率は過去最悪の2.4%に達しています。

地方では住民が減り、共益費の負担が重くなるなど、

自治会活動の維持が難しくなるケースも出ています。

こうした中で、昭和期に大量供給された公営住宅を地域の

ニーズに合わせて有効活用する動きが全国に広がっています。

学生や技能実習生の寮など、本来の目的以外にも柔軟に使える

「地域対応活用」が進み、15府県で空き家率が改善しました。

特に宮崎県では、この取り組みをきっかけに、

住民が減っていた自治会の清掃活動に再び活気が戻るなど、

団地の「にぎわいの再生」にもつながっています。

団地もまた、時代の変化に合わせて役割を変えていく時期に来ています。

空き家の有効活用は、地域を元気にする新たな一歩なのかもしれませんね。

こころの不調による経済損失

皆様こんにちは。

奈良市富雄の行政書士 松岡です。

こころの不調による経済損失が膨らんでいます。

日本全体では GDPの1%強、年間約7.6兆円 が失われている

という試算があります。

欠勤だけでなく、出勤していても思うように力を発揮できない状態が、

社会全体で大きな負担となっているためです。

こころの不調を特別視せず、早めに異変を察知し、

無理のないスムーズな復帰を支える環境づくりが欠かせません。

【気分障害が20年で約2倍に】

うつ病などの心の病は「気分障害」と呼ばれます。

厚生労働省によると、2023年の気分障害の外来患者数は約156万人。

これは約20年前の 約2倍 に増えています。

増加の背景には

・職場や学校での厳しい競争

・将来への経済的不安

・SNS疲れによるメンタル負荷

など、現代社会ならではの理由が指摘されています。

さらに医療面では、

・精神科医の増加

・うつ病の診断基準の明確化

・副作用の少ない薬の普及

といった要因も、受診者数の増加につながっています。

【年間7.6兆円の損失、その内訳】

専門家による推計では、経済損失の内訳は以下の通りです。

・欠勤による損失:約3,000億円

・思うように働けないことによる損失:約7.3兆円

働けるのに能力を発揮できない状態が、

欠勤よりもはるかに大きな損失を生んでいる点が特徴的です。

【世界でも深刻化。気候変動も影響】

こころの不調は世界的な課題です。

特に欧米ではうつ病の深刻化が進んでおり、

・経済格差の広がり

・薬物問題

といった社会問題に加え、高温や熱波による睡眠悪化が

心の健康に悪影響を与えているという分析もあります。

【日本では「相談しやすい場所」が不足】

日本でも一部の地域で相談体制を整える動きがあります。

しかし「気軽に相談できる場所」が十分とは言えず、

必要な人が支援につながらないケースが少なくありません。

こころの不調は、誰にでも起こり得るものです。

近隣との関わりが薄くなりつつある現代では、

「気軽に相談できる場所」を政策的に整えることが重要だと感じます。

同時に、個々も周囲の人の変化に気づく視点を持つことも必要です。

こころの健康への取り組みは、個人のためだけでなく、

日本経済全体を支える基盤づくり にもつながる…

そんなことを改めて認識させられる内容でした。

AIの脅威

皆様こんにちは。

奈良市富雄の行政書士 松岡です。

社会に普及したスマートフォンや、進歩が著しい人工知能(AI)は、

今や私たちの生活や仕事に欠かせない存在です。

しかし便利さの裏側で、思いもよらない形で個人情報が漏れるリスクが

高まっていることをご存じでしょうか。

米ペンシルベニア州立大学の研究チームは、スマートフォンの「微細な揺れ」から

通話内容を推測できる可能性を示しました。

通話時にスマホはごくわずかに振動しますが、その揺れをミリ波レーダーで検出し、

AIで解析すると、相手が話した内容を読み取れてしまうというのです。

唇の動きから会話を推測する読唇術に近い仕組みが、スマホの振動でも

成り立つという驚くべき結果でした。

AIの脅威は盗聴だけではありません。

AIで作成したプログラムを使ってサイバー攻撃をした高校生のニュースも

目にしたところです。

対話型AIに親しみを持ち、思わず持病や体重といったセンシティブな情報を

話してしまう例も指摘されています。

AIは今後さらに自然で人間らしい会話ができるようになると予測され、

従来のサイバー攻撃の枠を超えた「心理的な情報収集」のリスクも

高まる可能性があります。

AI活用が進むほど、その利便性と同じくらい「どう守るか」を

学ぶ重要性も増していきます。

企業や個人が情報管理の意識をより高め、

技術の進化に合わせた対策を取ることが

求められる時代が到来しているのかもしれません。

エッセンシャルワーカー不足問題

皆様こんにちは。

奈良市富雄の行政書士 松岡です。

日経新聞の労働力調査によると、転職者は24年まで3年連続で増加しました。

しかし、AI普及で余剰が指摘される事務職・生産職から、

介護や公共交通などの「エッセンシャル職」への労働移動は進んでいません。

日経の分析では、21〜24年に転職した約840万人のうち、

エッセンシャル職に移ったのは13%にとどまります。

事務・生産職の内部移動は3割を超えている一方、

非エッセンシャル職との壁は依然として高い状況です。

その背景には、待遇差があります。

日経が約1,200万件の求人情報を調べたところ、

25年4月の正社員求人では、エッセンシャル職の平均賃金(下限月給)は

非エッセンシャル職より約1割低いことが分かりました。

かつては過疎地の課題だった人手不足が、次のように都市部にも広がっています。

•東京都内ではバスの運転手不足により路線廃止・減便が相次ぐ

•西東京市では学校給食の人員確保ができず、弁当支給で対応

生活に直結するサービスの安定供給に、すでに支障が出始めています。

リクルートワークス研究所によれば、エッセンシャル職の不足は今後も深刻化し、

40年には470万人が不足すると予測されています。

必要な人員の8割しか確保できなくなる計算です。

高齢者比率の伸びが鈍化してシニアの就労にも限界がある中、

介護職も24〜40年に179万人から171万人へ減少すると見込まれています。

働き手の介護離職はすでに年10万人規模で、

放置すれば企業の人手不足に連鎖しかねません。

政府の「骨太の方針」でも、エッセンシャル職の処遇改善が明記されました。

加えて、デジタル技術を活用する「アドバンスト・エッセンシャルワーカー」の

育成が進められています。

介護ロボットやICT機器の活用により、職の魅力が高まると期待されています。

経済産業省は、このまま生活サービスが不足すると、

40年の実質GDPが最大76兆円減少すると試算しています。

もはや国全体の課題であるエッセンシャルワーカー不足。

人々の生活を支える仕事ほど人が集まらないという矛盾。

デジタル化や処遇改善が本当に現場の魅力につながるのか、

今後の進展をしっかり見ていきたいところです。

IT教育の切れ目

皆様こんにちは。

奈良市富雄の行政書士 松岡です。

人工知能(AI)の活用が避けられない社会の到来を前に、

日本の人材育成戦略の一貫性が問われています。

日本の教育現場では、2020年の新型コロナウイルス禍を機に

急速に端末が普及しました。

全国一斉休校の中で「GIGAスクール構想」が前倒しされ、

世界的にも珍しい、公費による「1人1台端末」が小中学校で実現しました。

ところが手厚い支援があるのは義務教育までです。

小中学校では端末活用が授業改善につながっている一方で、

高校では端末代が家庭の負担となり、利用も進んでいません。

文部科学省の調査では、公立高校でも「1人1台」は達成されていますが、

その多くが自分の端末を持参するBYOD(Bring Your Own Device)方式。

家庭の負担感が、せっかく整った環境の継続を脅かしています。

また、高校でICT機器を使う機会が少なくなることで、

小中高大とつながるはずのデジタル教育に「切れ目」が生まれる懸念も

指摘されています。

一方で、経済産業省は2040年にAIやロボット活用を支える人材が

約326万人不足すると推計しており、デジタル人材の育成は急務です。

人材がいなければ、経済活動も社会基盤も停滞しかねません。

こうした状況を受け、文科省は高校無償化の本格開始に向け、

今年度中に公立高校改革の「グランドデザイン」を策定する予定です。

DX教育をどう加速させ、誰もが学べる環境をどう整えるのかが鍵になります。

誰もが平等に学ぶ機会を得られること。

そして、その機会をしっかり活かせる教育環境を整えること。

その2つが、これからの日本を支える土台になると感じます。

とりコンの流れ

皆様こんにちは。

奈良市富雄の行政書士 松岡です。

就職・転職市場で、若い世代を中心にコンサルタント職の人気が

高まっています。

「高収入の仕事」というイメージを持たれがちですが、

実は年収ランキングでは7位と、

他の専門職に比べて突出しているわけではありません。

それでも志望者が多いのは、やはり「成長したい」という願望を

満たしやすい職業だからです。

コンサル人気を支えているのが、

「どの業界でも通用する仕事の進め方が身につく」という期待です。

汎用性の高いスキルへのニーズが高まる中で、キャリアの基礎づくりにも

適した職種として見られるようになりました。

一方で、AIの発展とともに「いずれコンサルはAIに置き換わるのでは」

といったコンサル衰退論もあります。

しかし、企業戦略の策定や組織づくり、人に働きかけながら変革を進める

といった領域は、依然として人間ならではの役割が大きいと

考える向きもあります。

また、意識の高い学生だけでなく、

「将来に少し不安がある若者が、とりあえずの選択肢としてコンサルを選ぶ」

という「とりコン」の流れもあるようです。

働き始めてからは、自社・他社でコンサルを続ける人、

事業会社の経営企画へ進む人、プライベートエクイティに移る人など、

その後のキャリアも多様です。

柔軟な働き方やキャリア観が広がる中で、

コンサルタントという職業が若者の価値観と相性が良いのも、

人気が続く理由のひとつなのかもしれませんね。